ボンジョルノ。
ブラックフライデー、11月最後の金曜日、ローマではまたまた地球温暖化に反対する学生たちのデモ。今回は、ブラックフライデーにも代表される大量消費主義にも反対しているそう!
私が高校生のころなんてピンクハウスなどのブランド品が大ブームのころだったから、新しい服を買ってもらうことばかり考えてたっけ(汗)。
でも、またここ数日、暑いローマ。今日も最高17度の予報がでていて、まさに異常気象。本当に心配になってしまいます。
冬の定番メニュー、あつあつのミネストローネが恋しい季節はいつ来るのでしょうか?
簡単ミネストローネレシピは野菜のほかに豆もパスタも盛りだくさん!
イタリア料理の具入りの野菜スープは、大きく分けて三つあります。
ミネストローネ、ミネストラ、ズッパ。
まず、ミネストローネは、割と具が大きめ。野菜のほか、パスタやお米などの穀類、そして豆類も入ったスープ。実はアメリカ大陸を発見してからヨーロッパに到着した食材、じゃがいもやお豆が入っていることが特徴です。当時は新しい料理だったんでしょうね。
ミネストラは、ミネストローネに似ているけれど、具がとても小さくてお豆が入らないものを言います。新大陸以前からある伝統的な野菜スープ。どちらかというと、水分が多いスープ。
ズッパは、野菜スープ。クルトンなどの小さく切った揚げパンと一緒に、または、スープ皿に固くなった古いパンを置いて、その上に野菜スープをかけたもの。
こうしてみると日本でいうミネストローネは、どちらかというとズッパのようですね。
記事にするために、この違いをイタリアの料理雑誌で確認したら、面白い一文が。「日本のラーメンは、この区分でいうとミネストラ」とありました。ラーメンがミネストラ・・
残りもので作れる簡単ミネストローネのレシピ!台所にある残り野菜を活用!
前から思っていることですが、日本のレシピってあまりにも細かいですよね。ミネストローネのレシピだって、なんだかすごい。
好きで集めてた有名なシェフのレシピ本にいたっては、「美味しいミネストローネのコツは新鮮な野菜を使うこと!」ってありました。でもねミネストローネは、もともと家庭料理。基本ありあわせの野菜でいいんです。
だって、別にお金をもらってお客さんに食べてもらう料理を作るわけじゃないんです。家族のために作る家庭の料理は、まったく別だと思うんです。
もちろん新鮮な材料で美味しいのがいいに決まってますが、家庭の冷蔵庫には中途半端に残ってる野菜ってあるんです。その残り野菜を美味しく食べれるメニューがミネストローネなんです。
だいたいミネストローネにしないなら、残った野菜はどうするっていうんでしょう?毎週一回くらい、定期的に台所に残っている野菜を点検確認する意味でも、ミネストローネは、必須メニューです。
だから、あるものを使って気楽に作りましょう。煮込むとお野菜からいいうま味がでてきて、美味しくできます。
簡単ミネストローネのレシピ
では、さっそくレシピです。
材料(4人分)
・たまねぎ 1個
・にんじん 1本
・セロリ 1本
・キャベツ 1/4個
・カリフラワー 1/4個
・じゃがいも 1個
・トマト 1個
・うずら豆(煮たもの)1カップ
・パスタ 100~150g
・エキストラヴァージンオリーブオイル
・塩、コショウ 適量
・パルミジャーノレジャーノチーズ
【作り方】
1.玉ねぎはみじん切り、あとは、すべて食べやすいように小さく切る。(1cm角くらい、葉ものは千切り)
2.厚手の鍋にオリーブオイルを大さじ2~3杯いれて、玉ねぎを弱火で2分くらいいためる。残りの野菜もすべて入れて、5分くらい炒める。
3.野菜が十分かぶるくらいの水と塩少々を入れて、ふたをして約30分弱火でじっくり煮込む。
4.うずら豆とパスタも加え、あと15分くらい煮る。(水分が足りなければ、水を加える)煮立ったら、塩、こしょうで味を調えて、できあがり。
※食べる直前にパルミジャーノレジャーノをおろしたもの、上質な本物のエキストラヴァージンオリーブオイルをかけて食べる。
野菜たっぷりでお豆やパスタも入っているので、まさにワンプレート。これで、足りない場合には、美味しいチーズを用意すれば、栄養的にもばっちりで、簡単に食事ができます。
本場のミネストローネを簡単に美味しく作るポイント
では、ここで、ポイントをまとめてみます。
1.材料は野菜と豆、そして穀類(パスタや米)
とにかく、冷蔵庫にあるものを使う。上にあげたレシピは、材料も量も一例です。
野菜
絶対入れてほしいのが、玉ねぎと人参とセロリとトマト。
イタリアでは、玉ねぎ、にんじん、セロリの3点セットは香草で、料理に風味を加えるもの。
私はセロリがないときは、パセリの茎やフィノッキオの外側の固い葉で代用します。
トマトはうま味成分のグルタミン酸が多く含まれているので、いい味を出してくれます。
そのほかは、台所にあるものを入れてみて。ズッキーニやインゲン、かぼちゃ、白菜、大根、カブ、など、いろいろ試してみると、入れたほうがいいもの、入れないほうがいいもの、自然にわかってきます。
量も家族によって違うはずです。レシピを見ながら作るのではなく、だいたいの家族の食べる量を考えながら、用意してくださいね。
豆類(うずら豆、いんげん豆)
ミネストローネに入れるマメは、イタリア語でファジョリという分類のものが一般的。うずら豆や白花豆(白いんげん豆)のようなものと思ってもらえばわかりやすいでしょう。
レンズ豆やひよこ豆、ソラマメ、グリーンピースなどは入れません。
ミネストローネに入ると、豆の存在が気にならないので、豆を食べるいい機会です。できるだけ、入れましょう。
穀類(パスタ、米)
これも実は残りものを大活用。私が下宿していたフェルナンダおばあさんも、少し残ったパスタをすべて集めて、食べやすいように小さく手で切って混ぜてました。
手打ちのラビオリを作った時にでる端っこの残りも取っておいて、小さく切って加えます。
お米も、イタリアは種類がたくさんあって、少し残ることも多いので、残ったお米を一緒に入れたります。ただ、どれか一種類。米なら米、パスタならパスタ。
このほか、スペルト小麦とか大麦、カラスムギとかをいれてもいいです。
2.スープの素は使わない
これも、日本のレシピ本の不思議なところ。なんにでもスープの素が入りますよね。イタリアでも最近、簡単だとCMなどでも売り込みがすごいですが、おばあちゃんの作るミネストローネはコンソメスープの素がなくても、美味しい!
野菜のスープですから、野菜の滋味がたっぷりスープに溶けだしているので、必要なし。体がデトックスされるような優しい味わいが魅力なスープなのです。
もし、どうしても味が足りないなら、最初にパンチェッタやグアンチャーレなどの豚の脂をエキストラヴァージンオリーブオイルの代わりに使って、野菜をいためるか、パルミジャーノの皮を一緒に煮込むと、出汁がでます。
せっかく、こんなたっぷりの野菜を食べるのですから、人工的な味は加えないのが原則です。
しかも、食べる直前にエキストラヴァージンオリーブオイルとパルミジャーノをかけて、やさしい自然な味わいが魅力です。
3.お鍋にかけておくだけで、どんどん美味しくなる
最後のポイントは、ゆっくり煮込むこと。
とはいっても、私だって忙しい、といっても、別に何をすることもありません。最初に野菜を切って、少し炒めて水を加えるという10分くらいの手間で、あとはお鍋とコンロの弱火が、働いてくれるのです。
もし、そうはいっても時間がない、という場合は圧力鍋がおすすめ。10分もしないうちに、柔らかくなりますよ。
まとめ
本場イタリアの家庭のミネストローネは、とてもシンプルでヘルシー。
作り方はいたって簡単。野菜をたっぷりの水で煮込んでパスタと豆を加えるだけです。
出汁になるのはエキストラヴァージンオリーブオイルとパルミジャーノ、そして、それぞれの材料のエキス。
人工的なものが全く入らない自然のレシピ、栄養たっぷりで身体もデトックスできますよ。
毎週1回はミネストローネの日と決めて何回か作れば、あなたなりの美味しいレシピができるはずです。レシピを見ないでも作れるレシピを増やすと、毎日の献立作り、料理がずっと楽になりますよ。
素材を活かしたシンプルな料理で、寒い冬を元気に美味しく乗り切りましょう。
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