ボンジョルノ!今回のテーマは「偽物ではない本物のエキストラヴァージンオリーブオイルを選ぶ方法」です。
偽物が蔓延しているといわれるオリーブオイル。ソムリエの勉強をしたとはいえ、スーパーでエキストラヴァージンオリーブオイルを選ぶのは、実は私にとっても至難の業です。
ここでは、これだけはカバーしておきたい!という本物のエキストラヴァージンオリーブオイルを選ぶコツについてご紹介します。
スーパーでの選び方!ボトルで本物のオリーブオイルを見分ける5つの方法!
近所のスーパーでも、オリーブオイルはたくさん種類があって、どれを選んだらいいのか悩んでしまう人は多いはず。しかも、「偽物オリーブオイルは危険!」なんていう情報も蔓延しているだけに、困ってしまいますね。
でも、オリーブオイルのボトルには、商品の情報が書かれています。買う前にしっかりチェックしましょう。
1.ボトルにエキストラヴァージンオリーブオイルと書いてあること
当然なのですが、結構、いろいろ書いてあってややこしいオリーブオイルのラベル。まずは表面のラベルに、きちんとエキストラヴァージンオリーブオイルと書いてあるかチェック。
イタリア語では、Olio Extra Vergine di Oliva
英語だと、Extra Virgine Olive Oil
間違っても、ただのオリーブオイルやピュアオリーブオイル、サンサオリーブオイル、ポマースオリーブオイルなどを選ばないようにしてくださいね。
ちなみに日本はJAS規格なので、エキストラバージンオリーブオイルでも日本語では「名称:食用オリーブ油、原材料名:食用オリーブ油」と記載されます。
2.値段をチェック!
エキストラバージンオリーブオイルであることを確認したら、今度は値段です。
イタリアでは、本物のエキストラヴァージンオリーブオイルの値段は、最低でも1リットルで10ユーロくらいだと言われます。これを輸入業者が空輸して日本へ運んで来るのです。
日本の市場だと、本物のオリーブオイルの値段は、1リットルで最低でも3000円くらいですね。この値段よりあまりにも安いものは、まず偽物である可能性が高いです。
ネットショップなどで手に入る最高級の上質な美味しいエキストラヴァージンオリーブオイルだと、500ミリリットル(1/2リットル)で3000円前後のようです。
高ければいいというわけではないですが、一生懸命に作られた希少価値なオイルなのですから、高くて当たり前と考えるほうが自然です。
日本でも本物のお醤油やお味噌、ゴマ油が高いのと同じです。
3.オーガニック、またはDOPやIGPマークがあるか?
絶対、必要ではないけれど、本物を選ぶ際の大事な目安になるのが認証マークです。
こういうマークを付けるためには、必ず公的な機関の検査をしています。そのため値段は高めですが、偽物である可能性はとても低くなります。
・有機栽培したオリーブオイルであることを保証するオーガニック認証
緑の葉っぱのマークが目印です。
・ヨーロッパの原産地保証制度であるDOPやIGP認証マーク。
ワインや生ハムだけじゃない!DOPやIGPはエキストラバージンオリーブオイルにも!イタリア州別一覧リスト
このほか、コンクールで受賞したことを書いてあるものもあります。これも大切な目安ですね。
4.エキストラヴァージンオリーブオイルのボトルの瓶に注目!
では、オリーブオイルの瓶を手に取ってみましょう。この場合、絶対にガラスの瓶であることを確認してください。オリーブオイルは油ですから、油を保存するのに一番適しているのはガラスなのです。
そしてガラスの中でも、遮光性のある暗い色の瓶に入っているもの。エキストラヴァージンオリーブオイルは光に当たると、酸化します。スーパーの店内は明るいので、できるだけ黒っぽい色の瓶を選びましょう。
もしくは、アルドイノ社のフルクトゥスのように、光に当たらないように覆っているものもいいですね。
ちなみに最近では持ち運びに軽くて便利なペットボトル入りのオリーブオイル、という商品をよく見かけますが、私は首をかしげてしまいます。
プラスチックのお弁当箱に揚げ物を入れると、なかなか油が落ちずにヌルヌルすることがありませんか?これは、油とプラスチックが反応するために起きること。貴重な本物のエキストラヴァージンオリーブオイルをペットボトルに入れるなんて考えられません。
5.ボトルのラベルに書いてある情報をチェック!
ラベルには大切な情報がたくさん記載されています。面倒くさがらずに、きちんと読んでいきましょう。
いろいろある中で、あまり必要ないのは「コールドプレス」。
それから、クラシックとかデリケートとかの風味も意味はありません。
特に知っておきたい情報は、以下に挙げてみました。
・原産地名:地域名が書いてあるか?
今、気づいたのですが、イタリアから輸入したオリーブオイルは、日本では「原産地イタリア」って表記できるのですね。イタリアのスーパーで買える大手のブランドのオリーブオイル、イタリアでは原産国が「ヨーロッパ産」という表記なのに、同じものが日本ではイタリア産という表記です。
そのため原産国名はあまりあてにならないので、具体的な地域名や生産者名などの情報があるものがいいですね。
例えば、イタリアではなくシチリアとかトスカーナなどの州名や、ラツィオ州サビーナとか、詳しく書いてあると安心ですね。
そうそう「No1 in Italy」という表記のあるボトルを見つけました。これは、何がイタリアで一番なのかもわかりませんが、こうしてイタリアという文字を見ると、イタリア産なのかと勘違いさせる手法ですね。
・収穫時期、賞味期限についての情報?
オリーブオイルは油なので、あまり時間が経つと劣化してしまいます。特に保存状態がそんなによくないスーパーでは、できるだけ新鮮なものを買いたいですね。
オリーブオイルは瓶詰めしたときから18か月以内に消費するといい、と決められています。
英語では、Best by 082019、または08/2019とあれば、2019年8月までです。
オリーブの実の収穫は、通常10月から2月頃までです。年が変わるため、英語やイタリア語のラベルには収穫時期を2018/19のように記載します。
・オリーブの実の品種が書いてあるか?
イタリアには500以上ものオリーブの品種があります。オリーブの実についてまで説明があれば、まず間違いなく本物です。
・フィルターがあるかどうか?
オリーブオイルの滓(おり)を取り除くために、フィルターをかけてあるかどうか調べます。フィルターなしの場合、残った小さなカスが劣化を早めるので、なるべく新しいものを選びましょう。
・酸度がいくらか?
酸度というのはオリーブオイルの品質を計るバロメーターのひとつです。酸っぱいかどうかという味ではなく、オイルの劣化度です。
エキストラヴァージンオリーブオイルは酸度0.8%以下と決められていますが、ものによっては0.1%や0.2%という高品質のものも多くあります。
なるべく数字が少ないほうが、高品質です。
・オリーブオイルの成分表があるかどうか
日本のラベルに記載されていることはまれですが、輸入品の場合、オリジナルのラベルにオリーブオイルの成分表が見ることができる場合があります。
この成分表は義務ではないので、特に小規模の生産者できちんと成分表まで調べているオリーブオイルは信憑性が高いです。
本物のオリーブオイルはテイスティングできるお店で買うのが一番!
私がいつも上質な本物のエキストラヴァージンオリーブオイルを買うのは、オリーブオイルの専門店やファーマーズマーケット。
【ローマの市場】日曜の朝市でおみやげ探し!本物のオリーブオイルや美味しい食材も!
オリーブオイルに対して情熱をもっているお店では、まず偽物である確率は極めて低いでしょう。
また、こういうお店では買う前にきちんとテイスティングをさせてもらえます。自分の好きな味を確かめてから買えるので安心ですね。
しかも専門店では、きちんと商品管理をしているので、不良品にあたることも、まずありません。ワイン好きな人が、ワインを専門店で買うのと同じことですね。
スーパーで本物のオリーブオイルを選ぶためのまとめ
スーパーやネットで本物のエキストラヴァージンオリーブオイルを選ぶコツを並べてみました。
特にラベルを隅々まで見ることは、上手な買い物をするうえで大切なポイントです。オリーブオイルだけではなく、いつでもきちんと表示を見る癖をつけたほうがいいですよ。
このほか、私がやっていることはスーパーの棚の一番前の瓶は選ばない、ということです。せこいですが、少しでも光に当たってないものを選んでいるのです。
決して安くない本物のエキストラヴァージンオリーブオイル。しかも、本物には大切な成分がたっぷり入っているので、しっかり選んで偽物をつかまされないように注意してくださいね。
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