ボンジョルノ。
イタリアの食べ物といって、まず、思いつくのはピザではないでしょうか?
世界中で愛されているイタリアの食を代表するピザを祝って、1月17日イタリア各地のピザ屋で、世界ピザデーのイベントが開かれました。
ここでは、イタリアに20年住んでわかった、ピザの美味しい食べ方についてご説明します。
イタリアのピザとは?
まず初めに、イタリア語ではピッツァ(PIZZA)と言います。
ピザの作り方はとても簡単です。
小麦粉に、酵母と水とオリーブオイルと塩という素朴な材料を混ぜあわせて発酵させます。
発酵した生地を、薄く丸く伸ばして、上に具材をのせてオーブンで焼いたもの。
ピザってカロリーが高いイメージがありますが、具さえカロリーオーバーにならないように気を付ければ、ちゃんとしたヘルシーフードです。
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イタリアのピザと日本のピザの違い
まず初めに、日本でいうピザとイタリアのピザは大きく違います。
なぜかというと、日本のピザはアメリカ風ピザ。
アメリカ風ピザとは何かというと、19世紀から20世紀にかけて、南イタリアからの移民がイタリアのピッツァをアメリカ風にアレンジしたものです。
アメリカ風ピザはアメリカ人の好みに合わせたものだから、いろんな種類の具材がたくさん載っていて、とてもボリューミーですよね。
一方、イタリアのピッツァは、とてもシンプル。
全般的にイタリア人は、料理でいろんな具材を混ぜ合わせることをあまり好まない国民性で、だからこそ、イタリア料理はシンプルで消化しやすいんです。
ピッツァの種類も、人気のマルゲリータはトマトとモッツァレッラだけ。ほかにもソーセージとトマト、ハムとモッツァレッラなど、多くても2~3種類しか具がのっていないことがほとんどです。
イタリアでピッツァを食べると、大きさと具の少なさに驚く人が多いです。
そう、イタリアのピッツァは直径35cm。これを一人で一枚食べるのですから驚きです!
イタリアで人気なピザの種類は?
イタリアでは、ピザのメニューは大部分が定番になっています。
どこのピッツェリアでも、同じようなメニューが並んでいるんです。
一番人気は、シンプルなマルゲリータ。ご存知、トマトソースにモッツァレッラ、バジルが上にのっているイタリアンカラーのピッツァ。シンプルなだけに素材の味が、しっかり楽しめます。
他には・・・野菜がたっぷりのったオルトラーナ(ORTORANA)。
4種類のチーズがのったクアットロ・フォルマッジ(QUATTRO FORMAGGI)。
辛いサラミがのったディアボロ(DIAVOLO)。悪魔のように辛いという意味でイタリア語の悪魔なのですが、日本人にはあまり辛くないかも。
あと、珍しいところで、フィオリ・ディ・ズッカ(FIORI DI ZUCCA)。ズッキーニの花とモッツァレラチーズとアンチョビ。
気まぐれ、という意味のカプリチョーザ(CAPRICCIOSA)は、トマト、モッツァレッラ、ハム、マッシュルーム、オリーブ、アーティチョークのオイル漬けは、イタリアのピッツァにしてはいろんな具がのっています。
日本人には1枚が大きすぎて、いろいろ試してみれないのが残念ですね。
ローマピッツァとナポリピッツァの違いは?
イタリアでピッツァというと、ローマのピッツァかナポリのピッツァ。
何が違うかというと、ピッツァの厚みが違います。
ローマのピッツァは薄くてパリパリのクリスピー。
一方、ナポリのピッツァは、厚みがあってふわふわとパンのよう。
日本人にとっては、ローマ風のほうが食べやすいはず。ナポリのピッツァだと、ピザ生地だけでお腹がいっぱいになってしまうので、最初っから、二人で一枚オーダーするほうがおすすめです。
日本ではミラノピザ、というのを見かけたことがありますが、基本、イタリアではミラノピザは存在しません。本場はローマかナポリです。
前回、パスタの記事でも説明しましたが、小麦粉ものは伝統的に、基本、南イタリアですね。
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本場のイタリアピザの食べ方のマナーは?
イタリアでは、基本的にピッツェリア(PIZZERIA)というピザ専門店で食べます。
ピザはランチ?ディナー?
私がローマに住み始めた20年前、外国人の同級生たちとトラステベレで、ランチにピザを食べようと出かけたのに、ピッツェリアがすべて閉まっていて驚いたことがありました。
その時言われたのが、「ピッツァは夜の食べ物だよ」
ピッツェリアの本格的ピッツァは窯で焼いたものが基本です。暑い昼間から、薪を焚いてるわけにはいかないから、夜にだけ食べられるものだったんです。
しかもイタリア人にとって、正式な食事はディナーではなく、ランチです。
ピッツァはどちらかというと、ラーメンとかうどんのような簡単な食事の分類で、食べるのは気軽に夜だったんですよね。
あれから20年経った今では、昼間でも開いているピッツェリアも普通にあるし、ちゃんとしたレストランでもピザメニューがあって驚くことがあります。
(懐石レストランに、ラーメンのメニューがあるような感じです)
それだけ、ピッツァが外国人に人気だからでしょうね。
今はランチでも、普通に食べることができます!
ピッツァにはワイン?ビール?
ピザを食べる時、イタリア人はほぼ99%くらいの割合で、ビールを選びます。
どういうわけか、イタリア人にとってピッツァにはビールなんです。
ピッツァのビール酵母とビールの相性がいいのでしょうか?たしかに、ビールの泡が、ピザとよく合うと思います。
もちろん、ワインでもいいですが、同じ理由でワインならスプマンテやプロセッコなど泡があるスパークリングのほうが、合うと思います。
ピッツァと相性のいい料理は?
イタリア人にとって、ピッツァはうどんやラーメンのような感じといいましたが、ピッツァを食べる時はピッツァだけ。
もし、何か食べるなら、前菜に揚げ物を食べます。
ズッキーニの花のフライ、オリーブの実の肉詰めのフライ、塩タラのフライ、ライスコロッケなど。
そうでなければ、なぜか、ブルスケッタ。
粉物のピザの前に、パン???
日本人としては、すごく不思議ですが、イタリア人のお馴染みの食べ方です。
それにしても、よく食べますよね。
イタリアのピザについてのまとめ
毎年、1月17日は世界ピザデー。
ピザはイタリアを代表する食べ物として、世界中で人気がありますね。
日本でも人気ですが、アメリカ風の日本のピザとイタリアのピザは少し違います。
イタリアのピザは、1人前がずっと大きくて具がシンプル、というか少ないです。
イタリアでも食べ方のマナー、メニューの種類など、ピザにまつわるアレコレをご紹介しました。
これを読んでいるうちに、ピザが食べたくなった方もいらっしゃるのでは?ぜひ、イタリアで本場のピザを試してみてください。
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