ボンジョルノ。昨日の月曜日、我が家はお豆の入ったミネストローネを食べました。
お豆料理はとてもヘルシーで環境にもとてもやさしい料理。そしてお財布にもやさしいので、できるだけ最低でも週に一回は取り入れています。
今、スローフードが「月曜日は肉料理を食べない日(Meatless Monday」を提唱しています。せっかくなので賛同して、わかりやすく月曜日にはお肉ではなく、ミネストローネにしようと思っています。
別にベジタリアンではないけれど、お肉は健康にも環境にも問題があるのは確か。
みんなの少しの工夫で、世の中がわっていくと素敵ですね。
週に一度、豆料理や野菜料理をお肉の代用に!環境のための新しい提案
スローフードによると、最近、特に問題になっている二酸化炭素の排出に、お肉産業がなんと14.5%も占めているそうです。
もし、イタリア人が週に一度、お肉をあきらめたら・・・もし、イタリア人の二人に一人が「No meatless monday」を行ったら、8%ものガスの放出を減らすことができるとのこと。
そのために、せめて11月と12月の8週間、月曜日にはお肉を食べない「No meatless monday」に取り組もう、と提唱しています。
結構、すごい数字ですね。
でも、確かにイタリア人もお肉が大好きです。
私の亡き義母も、お料理が上手でいつも家族のために台所に立っていた人ですが、「ちゃんと牛肉を食べなくっちゃ!」というタイプでした。
もちろん地中海式ダイエットのように、お豆も野菜も魚もまんべんなく料理していましたが、牛肉は特別、という感じ。
体調が悪い時も、「じゃあ、牛肉を食べて元気をださなきゃ」というイタリア人って結構いるんです。
伝統的な豆料理のレシピを現代的にもっとアレンジ!
スローフード協会も、イタリアは伝統的に新鮮な野菜や豆料理をたくさん食べてきて、そういう知恵があるんだから、もっと活用すべきだ、という意見。
お肉の代わりに、お豆料理を食べよう!と。
しかもスローフード協会の運動のひとつ、味覚の箱舟(Arca di Gusto)にも関係してきます。
イタリアには、多くの種類の豆があったのですが、最近の傾向で、ほとんど絶滅しかけている豆の種類もあるんです。この運動を通じて、そういう豆をもっと知ってもらおう、買ってもらおう。
お肉にお金を払うくらいなら、こういう豆にお金を払えば、ちゃんと環境や文化、健康など、いろんな意味で有益、というわけです。
もちろん、そこまでマニアックにはなれませんが、あるあるですよね。日本でも、昔ながらの伝統って守るのは難しいですが、日本だけでなくイタリアでも大変なことなんですね。
簡単な豆料理ミネストローネ!いつものスープに豆を加えてイタリア風に!
絶滅品種の豆があるとはいっても、イタリアでは日本よりずっと、いまだに豆をよく食べます。
私の住むローマで一般的なのは、ひよこ豆(Ceci)、レンズ豆(Lenticchie)うずら豆(Borlotti)、白えんどう豆(Cannelini)、グリーンピース(piselli)、ソラマメ(fave)。これらの乾燥豆は、普通のスーパーでも市場でも簡単に手に入ります。
最近ではオーガニック系のスーパーでは、大豆や小豆も手に入るんです。(私は納豆も豆腐もあんこも作ったのですが、日本のものとは大きさも性質も微妙に違いました。がっかり)
作り方は、実はとても簡単です。
レンズ豆は水に戻す必要はないし、そのほかの豆も水につけておいて、圧力鍋で茹でれば簡単です。夜寝る前、または朝出かける前に水につけておいて、あとで火にかけるだけ。手間はそれほどかかりません。
私はいつも500g用意して、余った分は冷凍しておきます。だいたい、3~4回分くらい作れるので、便利です。
柔らかいお豆を、いつものミネストローネの野菜と一緒に煮込むだけ。
それだけでミネストローネの栄養分がぐんとアップするし、もっと美味しくなります。ぜひ、試してみてください。
豆料理が嫌いな子供に喜ぶミネストローネレシピ!
我が家の子供たちはミネストローネが嫌いです。
多くて週に一回なのに、毎回「あー、またミネストローネ?」と言われて、げんなりしてしまいます。
数年前、知り合いのおじいちゃんと料理の話をしていた時に、「僕のミネストローネ、孫に大人気なんだよ。だって最初にパンチェッタとかグアンチャーレをたっぷり入れて、しっかり炒めてから作るから、美味しいと喜んで食べてくれる。」と笑顔で話してくれました。
「ところが僕の娘はヘルシー志向が強いから、材料を最初にオリーブオイルで炒めない油っ気のないミネストローネを作るんだ。だから孫は美味しくないと残したり、いやいや食べるよね。それじゃ、食べさせる意味がない。」とも。
私もヘルシー志向ママなので、なるほど、こんな意見もあったか、と目から鱗。
先日、このヘルシー志向のパオラと会った時に、3年前に82歳で亡くなった彼女の父親の思い出話になりました。私がそういえば、とこのミネストローネの話をすると、「ほら、だからパパはガンになったのよ。そういう脂肪分の多いこってりしたものばかり食べてたから。やっぱり私は間違ってなかった。」
そうはいっても彼女の父親は亡くなる一年前まで、毎日、孫の送り迎えをし、週に何回か教会のホームレスの人のための食堂のボランティア。夏には孫3人を連れて海の家でバカンスを過ごしたあと、アルプス近くの山荘に夫婦でバカンス、という80過ぎとは思えない生活をしていました。
そして脂肪分は多かったかもしれないけど、ちゃんと伝統的に豆の料理も作って食べてたんですよね。
人には個人差があるから、どうしようもないけれど、人の体は食べたもので作られているのだから、できるだけ体に負担のない美味しいものを食べていきたいと思うんです。
私は豆嫌いの子供たちへ、パルミジャーノの固い皮をしっかり洗ったものを一緒に煮込みます。パルミジャーノからいい味がでるし、茹でた後のパルミジャーノの皮が大好きなので、一応残さずに食べてくれます。
また固くなったパンを四角に切って、オリーブオイルとローズマリーと一緒に炒めた自家製クルトンを乗せたり、少し残った生ハムを小さく切ってカリカリに炒めたものを少し上にのせたりするだけで、随分、気分が、味が変わるみたいです。
私と夫は、二人ともミネストローネが大好きなのに、年齢がバラバラの家族全員にとって、身体によくて美味しいもの、というのは難しいですね。
まとめ
世界中で肉食が急激に増えたことによって、地球環境に悪影響が出ているということは、今ではもう常識ですね。
異常気象が困るというのなら、小さなことからできることを一人一人がやってみるのは大切なこと。
週に一度、お肉をやめることによって、少しでも環境がよくなって、健康にもいいのなら、ぜひ、月曜日はお豆料理の日、試してみませんか?
金曜日に、美味しいお豆のレシピご紹介しますね。
お役に立てれば幸いです。
チャオ
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