ボンジョルノ。
前回のイタリアの本場のピザに続いて、今回はイタリア人のように気楽にピザを食べる方法をご紹介します。
ピッツェリアという窯で焼いた本格的なピザではなくて、イタリア人がおやつ代わりに、簡単なランチに、夕食前に、ちょっとお腹が空いたときに食べる切り売りピザ。
いろんな種類のピザが並んでいるショーケースから、おいしそうなピザを指で差して、好きな大きさに切ってもらえるので、言葉ができなくても大丈夫です。
切り売りピザの種類、値段、買い方や、ローマのおすすめの切り売りピザ屋について、ご説明します。
イタリアではピザもパスタも食べたいのに時間がない!
イタリアへ行ったら、ピザもパスタもいろいろ食べたい!と思うのは当たり前。
ところが意外に時間が足りなくて、有名な地元の料理を食べようと思うと、ピザを食べる機会がなくなったりしませんか?
お昼にしっかりレストランで食事をしたために、夜になってもなかなかお腹が空かなかったり。
一人旅だけど、レストランに一人であまり入りたくなかったり。
観光や買い物をしているうちに、お昼ご飯を食べる機会を失ってしまったり。
(というのも、イタリアのレストランはお昼の部と夜の部の間に閉まるんです。そのため、14時30分すぎると、ランチができなくなっちゃうんです!ご注意ください)
でも、マクドナルドとかのファーストフードは嫌だ…という時に、おすすめなのが、気軽に食べられる切り売りピザ。
イタリア語ではPIZZA TAGLIO(ピッツァ・タリーオ)と言います。
???
ここでちょっと疑問が・・・私は日本語で「切り売りピザ」という言葉を使いましたが、これって一般的な言い方なのでしょうか?
とりあえず、ここでは、切り売りピザと呼びますね。
切り売りピザはイタリア語が分からなくても大丈夫!
ピッツァ・タリオは、レストランではなくて、パン屋さんのようなスタイルです。
中に入ると、長いショーケースが並んでいます。
ショーケースの中には、これまた細長いピザが、色とりどりに並んでいます。
ピザは丸い、という常識を覆す細長いピザ。
というのも、ピッツァ・タリオは薪ではなく、大きな電気の窯で焼くのでオーブンの形に合わせて、細長いんです。
ピッツァ・タリオの種類
ピッツァ・タリオはメニューを読まずに、目で見て選べるのがいいところです。
代表的な種類をご紹介します。
・ピッツァ・ビアンカ(PIZZA BIANCA):白いピザの意味。小麦粉と塩とオリーブオイルと酵母というピザの生地を焼いただけ。表面には塩とオリーブオイルをもう一度かけただけなので、まさしく白いピザ。
素材の味がストレートに伝わってくる素朴なおすすめピザです。
横に切って、間にハムやチーズを挟んでパニーノにするとまた美味しい!
・ピッツァ・ロッサ(PIZZA ROSSA):ピザ生地にトマトソースをのせただけの、これもシンプルなピザ。オレガノやニンニクがのっている場合もある。
・マルゲリータ(MARGHERITA):ピッツァ・ロッサにモッツァレッラがのった、おなじみイタリアントリコロールカラーのピザ。
・モッツァレッラ・プロシュット・コット(MOZZARELLA PROSCIUTTO COTTO):ピザ生地にモッツァレッラチーズとハム(生ハムじゃないボンレスハムのようなハム)がのったピザ。
生ハムは火を通すと塩辛くなるので、普通のはむのほうが優しい味で美味しい。
・フンギポルチーニ(FUNGHI PORCINI):イタリアの松茸(?)ポルチーニ茸とモッツァレッラがのったピザ。乾燥じゃなくて、生(多分冷凍?)を使っているので、独特のにゅるっとした食感が美味しいです。おすすめ。
・ズッキーニ(ZUCCHINI):その名の通り、ズッキーニを小さくスライスしたものがたっぷり乗ったピザ。旅行中、野菜不足解消にもぴったり。
切り売りピザの値段は?
切り売りピザは、美味しそうなピザを指さして、両手で必要な長さを示せばOK.
値段は1キロ当たりの金額が書かれていますが、もちろん1キロ買わなくても大丈夫です。
希望の大きさに切った後、はかりにのせるので、重さ当たりの料金を払います。
ただ、小さめに言わないと、絶対思ってるよりも大きく切られてしまいます。
切る前に必ず、「ここ?(QUA?クワ?)」と切る場所を聞いてくれるので、もし大きすぎる場合は、「NO」とはっきり言って手で小さい様子を示しましょうね。
イタリア人は身振り手振りのジェスチャーが得意なので、負けずにこちらもジェスチャーで勝負です!
ちなみに、「もっと小さく」はイタリア語で「PIU PICCOLA(ピュウ・ピッコラ)」です。
通常、1キロ当たりの料金は、白いピザなら12ユーロぐらいですが、具がのっているものは、食材によって違います。
切り売りピザの買い方
もうすでに買い方を説明しましたが、改めて。
1.手の空いた定員を見つけて、「ボンジョルノ。」とまず挨拶。
2.欲しいピザを指さす。
3.どのくらいいるのかと聞いてくるので、両手などで長さを示す。
4.店員が切って、はかりにのせて、レシートを出す。
5.レジにレシートを持って行って、お金を払う。
6.別のレシートを渡されるので、その支払い済のレシートをもって、切り分けてくれた店員に渡すと、ピザを渡してくれる。
いかがですか?特に言葉を話さなくても、ちゃんと美味しそうなものが買えたはずです。
ただ、言葉はいらないけれど、まずは「ボンジョルノ」。
そして、ピザを渡してくれたら「グラッツェ」などのあいさつは、欠かさないようにしましょう。
ローマのおすすめピッツァ・タリオ
実はローマの街のいたるところにあるピッツァタリオ。
私の住んでる地区なんて、10mごとくらいにあるんじゃないか、というくらいあります。ジェラート屋といい勝負です。
なので、探すのは難しくないはずですが、おすすめのお店をご紹介します。
カンポ・ディ・フィオリのパン屋
絶対におすすめなのが、カンポ・ディ・フィオリのパン屋さん。
広場の北側、花屋さんの奥にあるパン屋さんです。
ここでは、ピザを作っている様子も見れるので、パンを焼くのが好きな人には絶対に行ってほしいおすすめポイント。
(オリーブジャーナルの「ショッピングサポート」美味しい食材コースでは、絶対にはずせないお店です)
地元のローマっ子が、いつでもお店の前で美味しそうに立ち食いしています。ぜひ、ローマっ子になったつもりで、食べてみてください。
FORNO CAMPO DI FIORI(フォルノ・カンポ・ディ・フィオリ)
住所: Campo De’ Fiori, 22
営業時間: 7時30分~14時30分、 16時45分~20時
ロショーリのパン屋さん
こちらもカンポ・ディ・フィオリの近く。
カルボナーラで有名なレストラン・ロショーリ。実はもともと食材屋さんで、近くに同系列の素朴なパン屋さんもあるんです。
ここはピザの種類は少なくて、ピッツァ・ビアンカとピッツァ・ロッサのシンプルな2種類のみ。でも、素朴な味がいいんです!
レストランの予約が取れなかった方。こちらで、代わりにピザを食べるのもいいかも?
そうでもいいことですが、このお店の名前、「ANTICO」って、古代ローマ人の時には古代という意味で使われる、古い、アンティーク、という意味。
なのに、創業は1972年!
じゃあ、私はアンティークだわ…と複雑な気分です。
ANTICO FORNO ROSCIOLI (ロショーリ・イル・フォルノ)
住所:Via dei Chiavari 34, Roma
営業時間:HPに記載なし・・・すみません。
ALICE PIZZA(アリーチェ・ピッツァ)
こちらは、人気のフランチャイジング形式のピッツァ・タリオ。
実はローマだけではなくて、イタリア全土に加え、スペイン、マルタ、アメリカと世界で177点もある大人気のお店です。
ここの特徴は、とてもボリュームたっぷりで、チェーン店とは思えない本格的な味です。グルメピザ、といった感じです。
たいてい、簡単なイートインスペースもあるので、中で食べれて便利です。
テルミニ駅(マルサラ通り)
住所:Via Marsala 66 Roma
営業時間:9時30分~22時
カンポ・ディ・フィオリ近く(バウラーリ通り)
住所:Via dei Baullari 140
営業時間:10時~22時
パンテオン近く(トッレ・アルジェンティーナそば)
住所:Corso Vittorio Emanuele II,35
営業時間:10時~22時
このほかにも、たくさんあります!
イタリアで簡単に食べれるピザのまとめ
ピッツェリアで食べる本格的なピザと違って、気軽にイートイン、または歩きながら食べれる切り売りピザ。
B級グルメのようですが、これがなかなかクオリティが高くて美味しいんです。
注文するのにイタリア語も必要ありませんから、ぜひ、機会を作って食べてみて下さいね。
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